寿司をビジネスに!パラグアイの起業家、伊賀上眞海さん

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寿司と言えば、海外で最も人気のある日本食の1つですね。

そんな寿司を武器とするビジネスを展開しているパラグアイの起業家である伊賀上眞海(いがうえ まさひろ)さんにお会いしました。

伊賀上さんは日本人の父とパラグアイ人の母を持つ日系人パラグアイ人です。

日本から見るとちょうど地球の反対側にあたる南米・パラグアイの首都アスンシオンに、お寿司とおにぎりの専門店「オニギリ・パラグアイ」があります。

この店を経営する伊賀上さんは大学在学中に起業し、アスンシオンの食に対する好奇心が高い層をターゲットに、「デリバリー方式」の画期的なアイディアで注目を浴びています。

実は、伊賀上さんとぼくは「寿司売り」という共通点がありました。

海外で寿司を本気で売ってみた

ぼくよりもはるかに高次元でビジネスを展開している伊賀上さんはどのようにして寿司を武器にすることができたのか、はたまたデリバリーという画期的なアイディアはどうやってうまれたのかなどさまざまなお話をしてくれました。

 

オニギリ・パラグアイの事業内容

― オニギリ・パラグアイの事業内容について教えてください

電話での注文を受け、刺身やお寿司、おにぎりを製造しデリバリー方式でお届けしています。テイクアウトの注文が入れば、その場で受け渡しもしています。

刺身はサーモン、お寿司はサーモンを基本とした巻きずし・握り寿司、おにぎりは同じくサーモンや豚肉も用いています。

 

パラグアイ人の食文化の変化に目を付けた

– なぜ起業しようと思ったのですか?

ここ数年でパラグアイの食文化に目まぐるしい変化が起きました。

基本的なパラグアイ人の食事はバーベキューやパスタなどシンプルなものが多いのですが、ここ数年でスペイン料理やメキシコ料理、日本食など国外の料理が注目を浴びるようになりました。
好奇心旺盛なパラグアイ人は手あたり次第に挑戦するんです。そのチャンスに目を付けて日本食、お寿司に特化してビジネスを展開しました。

また、パラグアイ料理は油分が多く、ヘルシーであるものが少なく、日本食のヘルシーさにも可能性を感じていましたね。

とにかく日本食が大好き

私はとにかく日本食が大好きなんですよね。日本食は特に見た目を重視しますよね。

食べる楽しみだけではなく、見る楽しみもあるって本当に素晴らしいことでいつも感動させてくれます。

これはパラグアイで生活していると感じられないんですよ。パラグアイ料理は基本的に見た目はシンプルでこだわることはまずないですしね。

わずか20万円ほど初期費用で起業

起業に至った当時は学生でした。もちろんお店を持つなど初期費用はどこにもないし、ましてや貸してくれる人などもいなかった。

なので、初めはテイクアウト専門で始めました。店舗もキッチンさえあればよいので賃貸の費用は抑えられるし、テーブルや椅子等の設備も必要ないので初期費用は20万円ほどでした。当時は私と友人の2人のみでの営業でした。

お客様の声とパラグアイのインフラ事情にアイディアを見出した

– デリバリーというアイディアはどうやって生まれたのですか?

テイクアウトのみでの販売をしているとお客さんからの要望でデリバリーしてほしいとの声が多かったです。また、パラグアイは地下鉄などのインフラがまだ整っていなく、基本的に車社会なのでこれは需要がある!と思ったんです。

最近ではパラグアイ人は仕事中のランチでさえもデリバリーする事も多くなってきましたし、生活においてもデリバリーが当たり前になってきていますね。

– 逆に道が舗装されていないところも多くてデリバリーには不向きな部分もあるのではないですか?

そうですね。その点は非常に苦労しましたね。道が舗装されていないので、振動が激しくお客様のもとへ届けるまでに商品の形が崩れてしまうこともありました。

しかし、現地のデザイナーと協力し、何度も試行錯誤を繰り返し輸送手段やパッケージを工夫することで、輸送の際に商品に伝わる振動の70%をカットすることにも成功しました。

デリバリーを始めるとお客様からも好評で売り上げとしても順調です。この結果から、謙虚にお客様の声を聞くことの大切さと同時にそれを裏付ける根拠も重要だなと気づけましたね。

今後はキャラ弁や懐石料理にも挑戦

実はお客さんの7割は女性客なんですよ。女性はカラフルで華やかなものが大好きなので、特に我々が提供する巻き寿司は気に入ってもらえています。

私たちは特に見た目に力を入れているのでそれが功を奏したと思っています。

次はカラフルで華やか、そして開けるのが楽しみなキャラ弁を展開していきたいですね。女性客や好奇心旺盛なパラグアイ人はきっと興味をもってくれるはず。

だから私自身見た目に非常にこだわるし、パラグアイでも見た目を重視した日本食の「楽しさ」を伝えていきたいと思っています。

ゆくゆくは日本食レストランも開店し、特に見た目を重視する懐石料理にも挑戦していきたいですね。

そのためにはたくさん日本食についてもっともっと勉強しなければいけないですね。

まとめ

パラグアイという国は南米の内陸国であり、海鮮物が手に入りにくいという現状があります。そのため、海鮮物はチリなどの近隣国からの輸入物になり、必然的にコストがかかります。

その結果原価に伴い、提供価格が上がり、パラグアイの物価水準は日本の3分の1程度にも関わらずメニューの価格はぼくら日本人ですら高いなと思うような値段設定なのですが、売れているんです。しかも固定客もたくさんいるとのことでこれは非常にすごいことなんです。客層も特に高級層というわけでもないですし。

なぜ売れるかというと値段相応またはそれ以上の価値提供ができているからです。

そういった価値提供ができる要因の一つに「情熱」は必ずあるんです。情熱の感じられないプロダクトをグロースさせたいとは思いませんよね。

伊賀上さんとお話をしていく中で、純日本人である僕よりも日本食のことが詳しく、日本食にかける情熱の強さに驚きました。会話の中でも「日本食が本当に大好きで…」という言葉も何度もいただきましたし、それくらい日本食が大好きで情熱を持っているのだなあと感じました。

また、伊賀上さんは物腰柔らかく謙虚で、頭も切れる方でぼくは頭が上がらない思いでした。

情熱をもってプロダクトを磨き、謙虚な姿勢でお客様の声を聞き、アイディアを論理的に根拠付け実行する。

そんな姿勢のすばらしさを学んだインタビューでした。

 

オニギリ・パラグアイのHPはこちら

 

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